【ホテル・旅館】イベント・繁忙期・春節/国慶節の売り出し始めに気を付けること 2025/03/20|スタッフブログ
インバウンド需要の増加によりリードタイムが徐々に長くなっていることなども踏まえ、
先々の予約も取り込めるよう、1年ほど先まで在庫・料金を登録している施設様も多いのではないでしょうか。
しかしながら先の日程ほど需要を読むのは難しく、料金のコントロールもしづらくなります。
「気づいたら安い価格で稼働が50%埋まってしまった!」ということを防ぎ、集客力の高い日程でより売上を最大化することが重要です。
そこで今回はお盆や年末年始などの繁忙期だけでなく、イベント時や春節・国慶節などを含む期間を売り出し始める際、どんなことに気を付けるべきかをご紹介いたします。
■ポイント① 年間を通して需要が高い日を確認する
まず、『年間を通して需要が高い日・期間をチェック』しましょう。
施設の立地条件やエリアなどによって需要が高い日はそれぞれ異なります。
例えば・・・
・都内ホテル:国内ユーザーの年末年始の需要はレジャー施設と比較すると高くないが、
インバウンド需要が高い
・避暑地リゾートホテル:夏休みやGWなどは家族旅行などの需要が高いが、平日の需要が弱い
また、お祭りや花火大会、マラソン大会など毎年多くのお客様が訪れる大きなイベントが開催されるエリア周辺の施設様なども、今年・来年はいつイベントが開催されるのかイベント情報等を細かく確認することが大切です。
特にビジネスホテルなどは国公立大学受験や私立高校の受験日も需要に大きく関わることがあるため、周辺の入試日程も要チェックです。
さらに『毎月需要と稼働や単価の振り返りをする』ことも大切です。
「こんな需要の波だった」という記憶があるうちに、単価や稼働、グループサイズやリードタイムなどの数値や特徴をメモに残しておくことで、年間でいつ需要が高いのかをしっかり把握することができます。
今年の年末年始やGW・お盆はどんな動き方をしたのか、春節や国慶節の時期はどの国からどのような予約が多かったかしっかり振り返りをして来年の販売時に活用しましょう。
■ポイント② 需要が高い日の売り出し始めの注意点(国内OTA編)
需要が高い日を確認できたところで、売り出し始めの際に注意すべきポイントをご紹介します。
紹介した内容は一例であり、施設様・エリア・マーケットにより対策は異なりますので予めご了承ください。
①在庫はしっかり出ているか
50室の在庫があれば50室がしっかり販売されているか、はとても重要な点になります。
客室数が多い施設様などは在庫を細かく小出しにする場合もあると思いますが、その場合でも本来残室があるのにWeb上に在庫が出せていない客室タイプがないか、確認が必要です。
仮に10室在庫が余っている場合、ADRが20,000円の施設様であれば1日で200,000円の売上を上積みすることができます。
②適正な価格で販売しているか?
周辺施設の販売価格などを加味し、適正な価格で販売しているか確認をしてみましょう。
周辺施設の価格等をピックアップするマーケティングツールなども多数ありますが、需要の高い特定の日の価格を調べる際は実際のユーザー画面を確認することも重要です。
※この時、パソコンではなくスマートフォンで確認することをおすすめいたします。
価格設定が周辺施設の販売価格に対して安すぎると、安価な価格で集中して予約が入ってしまいます。
同じエリアのプライスリーダーの設定価格や、前年のADRや稼働率等を参考にしながら売り出し始めの価格設定の検討が必要です。
参考:楽天トラベルエリア別 空室カレンダー
楽天トラベルのエリア別空室カレンダーなども有効活用できるのではないでしょうか。
エリア毎、『宿泊可能な施設数』が毎日更新されています。
伊豆高原エリアで見た場合、296件の施設が掲載されておりますが、
ゴールデンウィーク初日の5/3(土・祝日)は残り96件の施設しか掲載されておらず、少しずつエリアの残室もなくなってきていることがわかります。
一方で、5/5(月・祝日)はまだ160件の施設が残っており、エリア全体としても予約がまだ鈍い状況であることがわかります。
エリアの動きを見ながら料金コントロールを判断するツールの1つとして活用してみてください。
③適正なプランが販売されているか?
お盆や年末年始などの高需要日にセールプランやプロモーションの設定がされていないか確認をしてみましょう。
割引をせずに正規の価格・高単価で販売できる日程は売り出し始めの際はあらかじめプランの除外設定を行うなど、割引プランが販売されないように注意することが必要です。
■ポイント② 需要が高い日の売り出し始めの注意点(海外OTA編)
インバウンド需要が増加する中で、春節や国慶節をはじめ、イースターやソンクラーンなど世界の休日に合わせて海外ユーザーを取るため、売り出し始めの注意点『海外OTA編』をご紹介いたします。
①在庫はしっかり出ているか
国内OTAと同様に全在庫がしっかり販売されているか、はとても重要です。
手仕舞いが1日前に設定されている、最大残室数が1室のみになっている、など制限がかかってしまっている可能性もあります。
国内OTAには在庫が出ているが、海外OTAでは在庫が出ていない、という施設様はサイトコントローラーやホテルシステムの設定を確認してみましょう。
また、連泊で予約が取れるように在庫のコントロールも重要です。
インバウンドは滞在期間も長く、連泊需要が高いマーケットになるため、連泊の予約が取れないことによる予約の取りこぼしを防ぎましょう。
高需要日を連泊の滞在でうまく取り込むことで売上の最大化だけでなく、チェックイン/チェックアウトの手続きや清掃などの負担軽減にもつながります。
②リードタイムを意識してプロモーションがかけられているか
国内ユーザーと海外ユーザーではリードタイムの傾向が異なることが多いです。
春節・国慶節/イースターなどの期間に絞りこんだBookingアナリティクスなどのデータを活用し、予約者の国別データとマーケットデータを比較し、需要のある国を確認してみましょう。
Bookingアナリティクスでは国別のリードタイムのデータも算出されますので、需要の高い国のリードタイムを考慮しながらプロモーションを設定するなど戦略的に予約を取り込むことも可能です。
<参考:2025年度 中国祝日/連休カレンダー>
〇国慶節・中秋節:2025年 10月1日〜10月8日(8日間)
〇春節(予想):2026年 02月15日〜02月22日(8日間)
③適正に販売できているか
意図しない価格や意図しないプランが販売されていないか、ユーザー画面で確認しましょう。
プロモーションが重複されて安い価格で販売がされてしまっていた、販売しない料金プランが販売されてしまっていた、などを防ぐことに繋がります。
繁忙期などの売り出し始めのタイミングは管理画面だけでなく、ユーザー画面でも適正に販売ができているか確認が必要です。
■まとめ
今回は「繁忙期の売り出し始めの注意点」ついてご紹介いたしました。
冒頭にも述べた通り、「気づいたら安い価格で稼働が50%埋まってしまった!」といったことを防ぎ、
年間の売上最大化へ前進しましょう!
プライムコンセプトでは、ホテル・旅館の支援において1000施設以上の実績を持ちOTA集客の運用サポートも行っております。
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