【自社比率UP】インバウンドを自社に取り込む集客戦略 2024/08/29|スタッフブログ
日本政府観光局(JNTO)は2024年7月の訪日外国人旅行者数が、
単月の過去最高329万人2500人(推計値)に達したと発表しました。
コロナ禍前の2019年と比較すると10.1%も増加しており、今後もますます外国人旅行者数の増加が期待できそうです。
10月・11月の紅葉シーズンに向けてインバウンドの集客が好調に推移している施設様も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は海外OTAだけでなく自社からもインバウンドを取り込みたいと考えている施設様に向けて、
「インバウンドを自社に取り込む集客戦略」をご紹介いたします。
2030年には訪日外国人旅行者数は6,000万人(2019年は3,100万人)、
訪日外国人消費額は15兆円(2019年は5兆円)になると予想されており、
いかにインバウンドを自施設に集客するか、は今後一層売上を左右するポイントとなってきます。
データ:JTB「2024年 年間旅行動向推計数値」/観光庁 元にプライムコンセプトが作成
そのような状況の中、海外OTA(Booking.com/Expedia/Agoda/Trip.com)の販売力を強化し、
掲載順位・サイト訪問数・予約率を上げるために、様々な広告やプロモーションに参画している施設様も多いのではないでしょうか。
しかし、海外OTAの集客に力を入れている施設様でも、
自社サイトへのインバウンド集客がしっかりできている施設様はまだまだ少ないと感じています。
■インバウンドを自社に取り込むメリットと重要性
都内や主要都市など競合施設数が多いエリアの施設様は特に、
国内・海外OTAでのポジションを高くすることはとても重要なポイントです。
一方で集客を強化するために必要な手数料は年々高くなっているのが現状です。
●Booking.comの場合
通常販売手数料 12% + プリファード参画 3% + プリファードプラス参画 5% = 合計20%
単純計算すると、宿泊金額が5万円の商品の場合に手元に残る金額は4万円のみ、
販売手数料として1万円をOTAに支払う必要があります。
宿泊全体の売上でBooking.comの売上を年間5億獲得している施設様は、
年間で1億の手数料をBooking.comに支払っている、ということになります。
(プリファードプラス参画の場合で算出)
そこで、海外OTAで獲得していたインバウンドを自社で獲得できれば、
大幅に手数料を減らして、手残りを増やすことができます。
日本人が宿泊先を選ぶ際に各OTAやSNSから多くの情報を取り込み、
比較検討したのちに公式ホームページを訪れて足りない情報やお得な情報がないかを確認するように、
訪日外国人も公式ホームページを訪れて情報を取り入れます。
公式ホームページが1番お得に予約できることがわかれば、
OTAではなく公式ホームページから予約をすると思います。
宿泊全体の売上で海外OTAの売上が8割を超えてくる施設様も、
徐々にインバウンド需要が増えてきている施設様も、
インバウンドをうまく自社に取り込むことができれば、より多くの利益を獲得できるようになるのです。
ではどのようにしてインバウンドを自社に取り込むことができるでしょうか。
■①多言語サイトが整備されているか
自施設の公式ホームページは多言語サイトはしっかり作られているでしょうか。
日本語のページしかない施設様もまだまだ多いと思います。
インバウンドの需要がある施設様、海外OTAのシェアが高い施設様は特に、
多言語サイトの運用は今後のインバウンドの自社への取り込みにおいて重要なポイントとなります。
さらに、構築されているシステムによっては、
自動翻訳されたサイトはSEO対策が十分でない場合もあり、国内サイトとは別ページとして構築することが大切です。
また、多言語サイトに載せる情報も国内サイトの情報を翻訳したものを掲載するだけでは
インバウンドにとって魅力的なページとはなりません。
例えば周辺観光地の紹介ページについて考えてみます。
インバウンドは探している観光地の範囲は国内のお客様よりも広くなる傾向があります。
そのため、エリアを超えてより広範囲の情報の中で
どんなことが体験でき、どう過ごすのがおすすめなのか、どのような手段で行くことができるのか、
インバウンドが求めている情報を掲載する必要があります。
■②多言語プランが販売されているか
多言語サイトが整備されていても、
実は宿泊予約ボタンを押すとBookingやExpediaに推移する、というケースや
国内向けプランのように豊富なプランラインナップが整備できていないこともあるのではないでしょうか。
国内で売れ筋のプランは多言語プランにも展開しましょう。
その際多言語サイト同様、国内向けプランをそのまま翻訳するのではなく、
インバウンド目線になり、プランの内容をわかりやすく表記してみてはいかがでしょうか。
▼多言語プラン 一例(一部抜粋)
実際に予約画面まで進んでいただき、
インバウンドにとって使いやすい予約導線になっているか確認することも大切です。
海外OTAでは細かい宿泊時のご案内などを伝えづらいためにトラブルになることも多々ありますが、
自社サイトの多言語プランは細かい案内も柔軟に記載できるため、
そういった面でも自社にインバウンドを取り込むメリットがあると思います。
■③公式サイトが1番お得であることがアピールできているか
多言語サイトやプランが整備できたら、
公式サイトからの予約が1番お得になっているか、
サイトを訪れたインバウンドにもしっかりアピールできているか確認してみましょう。
【1】公式サイトからの予約が1番お得になっているか
海外サイト特にBooking.comは、
サイト側が負担をして施設様が設定した価格より5%~10%程割り引かれた価格で販売されることがあります。
▼Booking.comが負担して割引をかけている
メタサーチには割引後の価格が表示されるため、
自社サイトがどのサイトよりもお得に予約できるように価格設定をしなければなりません。
▼新宿エリアのとある施設様のGoogleホテル検索表示結果・・・自社よりもBooking.comやAgodaが安価で販売されている
このうように、サイト側負担の割引をあらかじめ考慮し、海外OTAの設定価格を引き上げることも施策の1つです。
【2】公式サイトベストレートがインバウンドに向けてアピールできているか
国内サイトには「公式サイト予約特典」「公式サイトからのご予約が1番お得」など、
自社ベストレートをアピールできている施設様も多いですが、
多言語サイトでも同様に「公式サイトからの予約が1番お得であること」をしっかりアピールしましょう。
▼多言語サイトでも公式サイトがお得であることをアピールできている施設様の一例
▼プラン文章内にもしっかり記載することも大切です
海外OTAのシェアが大きく占めている施設様も、
需要が徐々に増えてきている施設様もユーザーを自社で獲得するためには様々な対策が必要です。
それでも長い目で見るとインバウンドを自社に取り込むメリットは大きなものになると思います。
■まとめ
海外OTAでうまく集客しながら、インバウンドを自社にも取り込むことが重要です。
2030年には年間6,000万人/15兆円規模に成長するインバウンドマーケット。
今のうちから海外のファン&リピーターを獲得して自社の販売力を強化していきましょう。
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▼予約プロクロスのご案内
https://prime-concept.co.jp/topix/detail.php?id=549
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