【第352回】WEB集客最前線(トランプ関税時代、備えるWEB戦略実践策) 2025/05/28|コラム

【第352回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役本部長 小林義道によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。
今回のテーマは、WEB集客最前線(トランプ関税時代、備えるWEB戦略実践策)について。

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【第352回】WEB集客最前線(トランプ関税時代、備えるWEB戦略実践策)

「トランプ関税」でインバウンドへ打撃か

2025年、再び注目を集めているのが「トランプ関税」である。
政策が本格化すれば、世界的なインフレが加速し、為替市場にも大きな影響を及ぼすと見られる。中でも観光業においては、訪日外国人旅行(インバウンド)への打撃が避けられないだろう。

関税強化により各国の生活コストが上昇すれば、最初に削られるのは海外旅行である。
また、物価高と通貨安が重なれば、日本への旅行は割高に映り、訪日需要の鈍化は避けがたい。一方、円安の進行は日本国内における輸入品や食材の価格上昇を招き、価格転嫁が難しい中小の観光事業者にとっては、経営負担の増加につながる。

こうした逆風を乗り越えるには、WEBを活用した戦略的な集客が不可欠である。ここでは、中小規模の事業者でも実行可能な三つの実践策を紹介したい。

実践策①体験価値の可視化と多言語発信

第一は、「体験価値の可視化と多言語発信」である。価格競争ではなく、その地域でしか得られない「唯一無二の体験価値」を前面に打ち出すことが差別化の鍵となる。地域の文化、自然、食といった魅力を短尺動画やSNSで表現し、多言語の字幕を加えることで、海外の旅行者への訴求力が格段に高まる。

実践策②予約導線の整備と外部連携の活用

第二は、「予約導線の整備と外部連携の活用」である。自社サイトに多言語対応の予約システムを導入することで、直予約の比率を高め、手数料負担を軽減できる。
また、Booking.comやExpediaなど、大手OTAが実施するセールやプロモーションを積極的に活用すれば、訪日前の予約獲得にもつながる。情報の「見せ方」と「取りこぼさない仕組みづくり」が成果を左右するポイントとなる。

実践策③Googleマップ対策(MEO)と広告運用

第三は、「Googleマップ対策(MEO)と広告運用」である。訪日外国人は現地で「〇〇 near me」(例:hotel near me、onsen near me)と検索する傾向が強い。そのため、Googleビジネスプロフィールの整備は必須である。
外国語でのレビューや写真を定期的に更新し、地域名や体験キーワードを活用したGoogle広告の出稿も有効な手段だ。
加えて、LINEやMessengerによる問い合わせ対応や、チャットボットの導入も、小規模体制での顧客対応を支える選択肢となる。

変化が続く今こそ、WEBの力で、地域の魅力を世界に届ける好機である。
視点を変え、柔軟かつ前向きに取り組むことが、インバウンド需要の再拡大と観光業の持続的な成長へとつながっていくに違いない。

(株式会社プライムコンセプト 小林義道)

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