【第313回】インターネット徹底集客(現金不可の宿泊施設「キャッシュレス化」) 2023/08/30|コラム
【第313回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役副社長 内藤英賢によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。
今回のテーマは、現金不可の宿泊施設(キャッシュレス化)について。
「○月×日より、当ホテルでのお支払いをキャッシュレス決済限定とさせて頂きます。クレジットカードまたはQRコード決済をご利用ください。※現金でのお支払いはお受けできません。」このようなホテルがにわかに増えている。注目すべきは現金が使えないという点である。
これはある意味では大胆な方針でもあるので、今号ではキャッシュレス化について考えてみたい。
ビジネスや海外ゲストが多いホテルはキャッシュレス移行しやすい
キャッシュレス化することは、当然ながらメリットとデメリットを生む。
メリットは現金の管理コストがなくなる点である。レジの現金管理/お釣り(両替)金の用意/高額支払い時の銀行入金/故意・過失に伴う金銭事故などの管理手間がキャッシュレス化によってなくなる。
デメリットは市場に一定数存在する現金主義層の取りこぼしである。主にはこの2つの視点と、自身の置かれた状況を加味してどのように判断をするのかということになる。
やはり比較的ビジネスタイプをメインとする宿泊特化型の方がキャッシュレス移行はしやすいと想定される。また、海外(中国・韓国・アメリカなど)は日本よりも遥かにキャッシュレス化が進行しているので、海外ゲストが多いホテルも舵を切りやすいであろう。
自施設のキャッシュレス比率を調べるなど、将来に向けて情報収集や準備をすることが大切
となると、やはり旅館は難しいかという判断を下しがちであるが、一概にそうとも言えない。7月に建て替えを経てグランドオープンした「箱根ホテル小涌園」は、リゾート旅館タイプの宿泊施設ながら全館キャッシュレス化を実現している。また、ある旅館でキャッシュレス比率を調べてもらったところ75%に達していた。(ご年配も多い旅館だったので、驚きをもって受け止められた)
来年(2024年)の夏には新札の発行も行われ、一時的にはその対応にも追われるはずであり、それもまた一種の管理コストである。
キャッシュレス化と聞いて、「ウチは無理だな」と頭ごなしに否定するのではなく、自施設のキャッシュレス比率を調べるなど、今は難しくとも将来に向けて情報収集や準備をすることは大切であるので、一度目を向けてみてはどうであろうか。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)
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