【ホテル・旅館】全国で広がる宿泊税、ホテルが今知っておきたいポイント 投稿日:2026/08/14|カテゴリ:スタッフブログ
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近年、全国の自治体で「宿泊税」の導入が相次いでいます。
これまで東京都や大阪府、京都市など一部の観光都市を中心に導入されてきた宿泊税ですが、2025年~2026年にかけて、北海道や宮城県、長野県、広島県など都道府県単位での導入も進み、全国へと広がっています。
さらに今後は、沖縄県でも宿泊税の導入が予定されています。
今回は、現在導入されている主なエリアと、これから導入されるエリアを「定額制」「定率制」という視点から整理してみます。
1.宿泊税は全国でどこまで広がっている?
026年に入ってから、宿泊税を導入する自治体は急速に増えています。2025年末時点で17自治体だった導入エリアは、2026年中だけで約30の自治体が新たに課税を開始する見込みで、年内には全国で約50自治体規模まで拡大するとみられています。さらに、2026年10月には栃木県那須町・岩手県盛岡市で導入が予定されるなど、今後も導入エリアは増える見込みです。
代表的なエリアを整理すると、以下のようになります。

宿泊税には、①一律の定額制、②宿泊料金に応じて税額が変わる段階的定額制、③宿泊料金に一定割合を掛ける定率制の3つの方式があります。
2.主流は「定額制」でも、少しずつ変化が
現在の宿泊税では、定額制・段階定額制が主流です。
例えば京都市では、2026年3月から宿泊料金に応じた税額が見直され、最高税額は1人1泊1万円となりました。ただし、制度そのものは段階定額制のままです。
一方で、注目したいのが東京都・ニセコ町・倶知安町です。
日本で最初に宿泊税を導入した東京都は、2002年の導入以来、段階定額制(100円・200円の2段階)を維持してきましたが、2027年4月1日から一律3%の定率制へと移行することが正式に決定しています。あわせて免税点を1万円未満から1万3,000円未満に引き上げる一方、民泊や簡易宿所も新たに課税対象に加わります。制度創設から24年を経て、日本の宿泊税を象徴する自治体自身が「定額制から定率制へ」という大きな転換に踏み切る形です。
ニセコ町でも、2024年11月の導入時は段階定額制でしたが、2026年11月から定率制へ変更されます。隣接する倶知安町も2019年の導入当初から定率制を採用しており、2026年4月には税率を2%から3%へ引き上げました。
ただし注意したいのは、この倶知安町の3%はあくまで町独自の税率であるという点です。同じ2026年4月1日からは北海道の宿泊税(道税、段階定額制)も新たにスタートしており、倶知安町エリアでは「町税3%+道税」が重複して課税される仕組みになっています。ニセコ町が定率制へ転換した後も、北海道道税とは別立てで課税される見込みで、エリア全体の実質的な負担率は単純な「3%」より高くなる点に注意が必要です。
つまり、宿泊税は「導入時の制度がずっと同じ」とは限りません。
東京都やニセコ町のように、今後、観光客数や宿泊単価の変化に合わせて、税額や制度そのものが見直される可能性にも注目しておく必要があります。
3.そして2027年、沖縄県が「定率制」を導入
今後の宿泊税で特に注目したいのが沖縄県です。
沖縄県では、2027年2月1日から宿泊税を導入する予定です。
税率は宿泊料金の2%、1人1泊あたり上限2,000円。
これまで全国の宿泊税では定額制・段階定額制が主流でしたが、沖縄県は都道府県として定率制を採用します。
さらに、沖縄県内の一部市町村では市町村独自の宿泊税も導入予定となっており、県税と市町村税を合わせて徴収する地域もあります。
県税は0.8%、市町村税は1.2%、合計2%という仕組みです。
「宿泊料金が高くなれば、宿泊税も高くなる」
という定率制は、宿泊単価の高いリゾートホテルや旅館にとっても、今後の料金設計を考えるうえで重要なポイントになりそうです。
4.ホテル・旅館は「導入時」だけでなく、その後の変更にも注意
宿泊税への対応で重要なのは、「いつ導入されるか」だけではありません。
導入後に税額や税率、課税条件などが変更されるケースもあるため、ホテル・旅館では継続的に制度を確認する必要があります。
特に確認しておきたいのが、
OTA・自社サイトでの料金表示
宿泊税を含む/含まない料金の設定
PMS・サイトコントローラー等のシステム設定
予約確認メールや館内案内
現地徴収時のフロントオペレーション
インバウンド向けの多言語案内
です。
宿泊税は、もはや一部の観光都市だけの話ではありません。
「自施設のエリアでは、いつから・いくら・どの方式で導入されるのか」
だけでなく、今後制度が変更される可能性まで含めて情報をキャッチしておくことが重要です。
特に東京都のように「制度創設の原点となった自治体自身が定額制から定率制へ転換する」、ニセコ町のように「定額制から定率制へ」、沖縄県のように「都道府県単位で定率制を導入」という動きが出ていることから、今後の宿泊税がどのように変化していくのか、ホテル・旅館にとっても注目すべきテーマと言えるでしょう。
5. 終わりに
宿泊税の導入・変更は、税務上の対応だけでなく、OTAや自社サイトの料金表示、プラン設定、予約時の案内、現場オペレーションなど、宿泊施設のさまざまな業務に影響します。
「自施設ではどのような対応が必要なのか分からない」「OTAの料金表示やプラン設定を見直したい」など、宿泊税に関するお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
私たちプライムコンセプトでは、宿泊施設のWEB集客・OTA運用をはじめ、料金設定や販売戦略まで、施設ごとの状況に合わせたサポートを行っています。
宿泊税への対応をきっかけに、今一度料金設定や販売方法を見直してみてはいかがでしょうか。
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