【第380回】WEB集客最前線 (コスト高騰時代、利益を生み出すWEB集客) 投稿日:2026/08/17|カテゴリ:コラム
【第380回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役本部長 小林義道によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。
今回のテーマは、WEB集客最前線 (コスト高騰時代、利益を生み出すWEB集客)について。

第380回/WEB集客最前線 (コスト高騰時代、利益を生み出すWEB集客)
宿泊市場は好調である。帝国データバンクによると、2025年度の国内旅館・ホテル市場は過去最高となる6.5兆円に達する見込みであり、観光庁の宿泊旅行統計でも2025年の外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊と前年比9.4%増加した。需要は拡大を続けている。
しかし、多くの宿泊施設が実感しているのは、「売上は伸びても利益が残らない」という現実ではないだろうか。
その背景には、急激なコスト上昇がある。2025年度の最低賃金は全国加重平均1,121円となり、66円の引き上げは制度開始以来最大となった。また、2026年6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.7%上昇し、食材やエネルギー価格も高止まりが続く。宿泊施設に欠かせない電気・ガス・水道料金は2020年比で20~40%上昇し、粗利益(GOP)を2~4ポイント押し下げる要因になっているとの分析もある。
実際、観光庁の調査では、純利益が減少した施設の78.0%が「原材料費の増加」、70.7%が「人件費の増加」を要因として挙げている。宿泊料金は上昇しているものの、それ以上のスピードでコストが増加し、「客室を埋めれば利益が出る」という時代ではなくなったのである。
こうした環境では、WEB集客の考え方も変わる。これまで重視されてきたのは、予約件数や売上であった。しかし、これから見るべき指標は、「どれだけ利益が残る予約を獲得できたか」である。
例えば、OTAは新規顧客を獲得するうえで欠かせない販売チャネルである。一方で、送客手数料に加え、クーポンやポイント還元などの販促費が発生し、販売コストが売上の約20%に達するケースもある。同じ宿泊料金でも、販売チャネルによって利益は大きく異なるのである。
さらに近年は、GoogleマップやAI検索など、旅行者の情報収集や予約行動も大きく変化している。WEB担当者には、予約を増やす視点だけでなく、利益を最大化する販売戦略がこれまで以上に求められている。
コストを大きく下げることは容易ではない。しかし、予約の取り方は変えられる。コスト高騰時代に求められるWEB集客とは、予約件数を競うことではなく、利益を最大化する販売戦略を構築することである。次回は、その具体策について考えてみたい。
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