【ホテル・旅館】宿泊費高騰でホテル難民続出!?注目を集めるカプセルホテルの世界 2025/10/30|スタッフブログ

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【ホテル・旅館】宿泊費高騰でホテル難民続出!?注目を集めるカプセルホテルの世界

はじめに

近年、都市部を中心にホテルの宿泊費が高騰しており、ビジネスホテルの素泊まりでも1万円以上かかることが一般的になってきました。
そんな中、宿泊費を抑えたい日本人や一人旅の利用者を中心に、カプセルホテル、ネットカフェ、民泊など、従来のホテルとは異なる宿泊形態の利用が増えています。


ところで…
「カプセルホテル」と聞くと、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべますか?
ハチの巣のように窮屈、セキュリティが心配、なんだか少し怖い……
そんな印象を持つ方もまだ多いかもしれません。

しかし最近のカプセルホテルは全く違い、個室並みの快適さを備え、防犯対策も充実しており、静かで落ち着いた空間で眠れるなど、新しい宿泊体験として多くの人々に注目されています。
こうした背景を踏まえ、本記事では、特に注目されるカプセルホテルの進化についてご紹介できればと思います。


▼目次
1.ビジネス街の救世主、カプセルホテルのはじまり
2.データで読み解くカプセルホテル
3.進化するカプセルホテルの注目タイプ
4.まとめ
 

ビジネス街の救世主、カプセルホテルのはじまり

そもそも、カプセルホテルが日本発祥の宿泊施設であることはご存知でしょうか?
意外に知られていないのですが、1979年、大阪で建築家として活躍していた黒川紀章の「必要最低限の個室を効率的に提供する」という発想からはじめて誕生したものなのです。

当初はビジネス出張者や終電を逃したサラリーマンを中心に支持され、都市部を中心に広がりました。
しかし、ホテル業界の競争激化により、2000年代前半には一度減少しています。
 

データで読み解くカプセルホテル

では、なぜカプセルホテルが再び注目を集めているのでしょうか。
ここからは、その背景と市場の成長ぶりを順を追って見ていきましょう。
参考:「カプセルホテルの市場調査データ」※2024年12月20日トラベルボイス


①現在の利用率と今後の意向
調査によると、日本人の約3割がカプセルホテルを利用した経験があるそうです。
男女別で見ると、女性全体の利用率は2.4%、男性は14.0%と、男性ユーザーが多い傾向にあります。
まだまだ利用者は限定的ですが、「今後積極的に利用したい」と回答した人は23.4%も存在しており、今後はさらなるユーザー層の拡大が期待されています。

②利用の目的
利用目的で最も多かったのは「旅費を抑えることができるから:54.3%」で、半数以上を占めました。
続いて「ビジネスや観光で気軽に利用できるから:21.4%」、「終電を逃してしまったから:21.1%」と続き、費用面の手軽さや利便性の高さが支持されていることが分かります。
特に都市部では、“必要なときにすぐ泊まれる”手軽さが、多くの利用者を惹きつけています。

③注目を集める要因
・手軽に泊まれる安心感
物価高が家計にヒットしだした現代で「とにかく寝られればいい」というニーズが高まり、従来のホテルより宿泊費を抑えられるカプセルホテルは再び脚光を浴びています。

・都市部での高い利便性
多くのカプセルホテルが駅近や繁華街に立地しており、終電を逃した際や短時間滞在にも便利です。

・最新設備や付加価値の導入
女性専用フロアの登場をはじめ、Wi-Fi、充電設備、睡眠解析、カフェラウンジなどの設備導入などにより、宿泊だけではない滞在そのものの価値が向上しています。

④ 海外での展開と文化的広がり
もともとは日本の都市文化から生まれたカプセルホテルですが、いまやそのスタイルは世界各地へと広がっています。
海外では「Japanese Capsule Hotel」として紹介されることも多く、ミニマルで機能的な空間設計や、限られたスペースを快適に使いこなす、日本らしいデザイン性が高く評価されています。
特に若年層旅行者の間では「宿泊費を抑えながらも、日本的な体験を味わえるユニークな宿」として人気が高まっており、いまやカプセルホテルは“安い宿”から“文化的アイコン”へと進化を遂げた存在といえます。

⑤ コクーン効果による心理的な安心感
「小さな空間に包まれると安心する」という“コクーン効果”をご存知でしょうか?
人は狭い空間に身を置くことで、外界から守られているような感覚を得やすく、それが心理的な落ち着きや快眠につながるといわれています。
カプセルホテルの構造はまさにこの感覚を生かしたもので、“狭さ”が“心地よさ”へと転換されているのが特徴です。
カプセルホテルの人気復活の背景には、こうした「安心」と「快適」の両立があるのです。


このように、カプセルホテルは従来の「手軽で低価格」という強みを保ちながら、快適性やデザイン性、サービスの充実によって進化を続けています。
今後も利用者層の多様化とともに、市場の拡大が期待される宿泊スタイルといえるでしょう。
 

進化するカプセルホテルの注目タイプ

次に、実際に話題を集めているカプセルホテルの事例をいくつかご紹介します。
どの施設も「低価格」や「効率性」にとどまらず、快適さや体験価値を追求している点が共通の特徴といえます。


睡眠解析機能付きカプセル「ナインアワーズ水道橋スリープラボ」
1時間のシャワー、7時間の睡眠、1時間の身支度を合わせた「9時間滞在」を基本とする、シンプルで効率的な宿泊体験を提供しています。
特に注目されているのが、睡眠解析サービス「9h sleep checkup」。
赤外線カメラや体動センサーで宿泊者の睡眠データを収集し、心拍数・いびき・無呼吸の回数などを含む睡眠レポートを後日提供するという先進的な取り組みです。
カプセルホテルの“寝るだけ”という概念を超えた、新しいウェルネス型滞在が広がっています。

ありそうでなかったホテルとカプセルの間「THE POCKET HOTEL」
宿泊における快適さと機能性の両立を、これまでにないカタチで実現した宿泊特化型ホテル。
コンパクトながらも各部屋に鍵がかけられ、荷物をベッド下に収納できるなど、セキュリティと動線の効率化を両立した設計が特徴です。
一泊の短期滞在や観光、出張など、幅広いニーズに対応する新世代型ホテルといえます。

カプセルホテルの要素を取り入れたホステル「GRAND HOSTEL LDK 大阪心斎橋」
キッチンやラウンジなどの共有スペースを備え、宿泊者同士の交流も楽しめるホステルタイプです。(大きな荷物は共用部に置くスタイル)
一方で、各ベッドはカーテンで仕切られているため、プライベート空間もしっかり確保。
“人とのつながり”と“個の空間”を両立させたハイブリッド型の宿泊スタイルです。

インバウンド向け特化「忍者&芸者」
「和のデザインでしつらえた非日常空間」をコンセプトに、忍者や芸者をテーマにした内装が特徴です。
カプセルや共用スペースに和紙、木目、畳風の意匠が施されており、海外からの宿泊客から人気を集めています。
多言語対応や文化体験イベントなど、日本独自のカプセルホテル文化を世界に発信しています。

女性専用フロア「NADESHIKO HOTEL SHIBUYA」
「旅と生活の間で」をコンセプトに、女性専用のカプセルホテルとして快適で安全な宿泊体験を提供しており、館内には女性に嬉しいアメニティや設備が充実しています。
近年はこうした、女性一人でも安心して宿泊できるよう、専用フロアやセキュリティ設備を充実させたホテルが増加しています。

デザインを重視したプレミアムカプセル「FIRST CABIN」
飛行機のキャビンをモチーフにした上質なデザインで、まるで空港ラウンジにいるような非日常空間を演出しています。
「スリープポッド」ではなく「キャビン」という新しい呼称を用いることで、宿泊そのものを体験価値として打ち出しており
デザイン性と機能美を兼ね備えた、まさに“泊まる楽しさ”を感じられるカプセルホテルです。

サウナ特化型「ニコーリフレ SAPPORO」
一度ハマったらもう“後戻り”はできない...!
エンタメ度180%の男性専用サウナ+カプセルホテルです。
熱波師による熱風ショーを1日12回開催しており、掛け声やパフォーマンスを伴う本格イベントは“整い体験”を求めるサウナファンに人気を集めています。
サウナは「ロッキーサウナ」と「ゲルマニウムミストサウナ」の2種類。
地下水の冷たい水風呂やリクライニングチェア、漫画2万冊も揃い、宿泊+サウナを丸ごと楽しめる環境です。
 

まとめ

いかがだったでしょうか?
価格高騰が続く宿泊業界において、カプセルホテルは手軽で個性的な宿泊体験を提供する存在として注目されています。

もちろん今後は、利用者ニーズに合わせたさらなる多様化や、快適性・安全性向上、利益率の低さ、稼働率が少しでも落ちると赤字化しやすい構造といった様々な課題もありますが
一方ではインバウンド需要の取り込みやデザイン・体験価値の向上により、国内外の宿泊者に選ばれる施設としての成長も大いに期待できそうです。

次の旅は、カプセルホテルでいつもとは違う体験を楽しんでみませんか?


最後に…
プライムコンセプトではホテル・旅館の支援において1000施設以上の実績を持っており、多様な宿泊施設様のWEB集客サポートを行っております。
ご興味やお困りごとがございましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください!

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