【ホテル・旅館】話題の「スリープツーリズム」~睡眠の質向上につながる様々な取り組みの実例~ 2025/10/02|スタッフブログ

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【ホテル・旅館】話題の「スリープツーリズム」~睡眠の質向上につながる様々な取り組みの実例~

最近よく目にする「スリープツーリズム」
元々ウェルネスツーリズムが盛んな欧州等で話題となり、睡眠不足に悩む社会人の多い日本国内でも急速に拡大しています。
ニューツーリズムの波に乗り遅れないよう、様々な取り組みの実例を押さえておきましょう。

■ウェルネスツーリズムとは

英語の「wellness(健康)」と「tourism(観光)」を組み合わせた造語で、心身のバランスを整えたり、リフレッシュしたりすることが目的の旅行を指します。
コロナ禍を経て、メンタル面を含む健康に対する関心がさらに高まり、市場規模は世界的に拡大しています。

世界ウェルネス機構(GWI)による予測では、世界全体でのウェルネス経済規模は、過去最高だった2023年時点で約926兆1000億円、2028年までにはその1.4倍の約1323兆円に達するとされています。

富裕層旅行の国際組織「ヴァーチュオソ(Virtuoso)」が発表したウェルネス旅行の8つの最新トレンドでもスリープ・ツーリズムが注目されていることがわかります。
※ヴァーチュオソ:完全紹介制で富裕層旅行者の顧客と、加盟する旅行会社、ホテル・クルーズなどのサプライヤーをつなぐ組織

1.スリープ・ツーリズム、深い睡眠を追求
2.更年期障害、ホルモン療法のプログラム
3.サウナ、水浴体験、温泉で心身の健康を
4.長寿、健康寿命を延ばすために
5.感情コントロールなど、健全なメンタル維持のために
6.伝統文化、古代の慣習にもとづくヒーリング法
7.大自然を堪能、森林浴やスパ体験
8.腸内環境の改善へのプログラム

■スリープツーリズムとは

ラグジュアリー・ウェルネス・トラベル分野で急速に拡大している、良質な睡眠を得ることを目的とする「スリープ・ツーリズム(睡眠観光旅行)」
欧州ホテルでは快眠できることを目的とした部屋や環境を提供する取り組みがいち早く行われており、アメリカのCNNや経済誌フォープスなどにも取り上げれられています。

OECD(経済協力開発機構)がまとめた「世界における時間の使い方(Time use across the world)」(2021年版)では、日本人の睡眠時間は平均7時間22分と世界の中でもワースト1位という結果が出ており、厚生労働省は昨年末、適正な睡眠時間や生活習慣を世代ごとに示した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を策定しました。

健康増進の観点で生活者の「睡眠」への注目が集まる中、様々な企業が商品開発を行い「睡眠の質向上」を謳うサプリやドリンクのCMを目にする機会も多く、「ストレス社会に生きる現代人」にとって需要の高い分野だといえます。
スリープツーリズムの世界での市場規模は約96兆円という試算もあり、日本国内でもスタンダードになることが予想されます。

具体的な取り組みとしては寝具などの睡眠環境を整えるだけではなく「より良い睡眠につながる」として、ヨガなどのアクティビティも含まれています。

【睡眠環境】
・ベッド、マットレス、枕
・ナイトウェア
・空調、加湿器
・防音

【身体に良い食事】
・発酵食品
・栄養素(マグネシウム等)
・ハーブティー、ノンカフェイン
・消化に良い夕食

【アクティビティ、リラクゼーション】
・ヨガ、瞑想
・自然体験(森林浴、トレッキング)
・温泉、サウナ、岩盤浴
・マッサージ、スパトリートメント
・アロマテラピー

【その他】
・スリープテック(睡眠解析)
・睡眠専門家によるカウンセリング

■「スリープテック」睡眠解析サービス導入事例

スリープテックはSleep(睡眠)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、睡眠の状態を計測・記録するスマートフォンアプリやベッドセンサーなど、ITやAIなどの技術を活用して科学的に分析し、睡眠の改善に役立てる製品やサービスを指します。

最近では株式会社NTTデータが睡眠解析サービスを行う日本初のウェルネス・カプセルホテルとして「ナインアワーズ品川駅スリープラボ(Powered by NTT DATA)」を開業し、話題になりました。
>>ナインアワーズHP<<

ヤマハ発動機株式会社と共同開発した静音性に優れた新型カプセル「9h sleep dock」には、睡眠解析サービス「9h sleep checkup」向けのセンサーが搭載されており、カプセルユニット内の赤外線カメラや集音マイク、体動センサーで測定した心拍数やいびき、睡眠の深さ、無呼吸になった回数や時間、寝返り回数などを、ユーザーに睡眠レポートとして提供しています。
睡眠時無呼吸症候群、うつ病、心筋梗塞など病気のリスクも判定し、数値が悪く疾病リスクが見られる方に向けては、大学病院やクリニック協力のもと病院の紹介も行っているそうです。

今後は脳波センサーやNTT物性科学基礎研究所が開発中の深部体温センサーの導入や、ウエアラブル端末「Fitbit」を用いた日常の睡眠のモニタリングや「Google Cloud」に蓄積したビッグデータの解析などにも取り組む予定だそう。

他にも株式会社NTTデータは睡眠データを活用した商品の効果検証、マーケティングや商品開発等を目的とした企業共創プログラムを立ち上げており、カルビー株式会社機能性表示食品「にゅ~みん」など食品・飲料・日用品メーカー5社の睡眠関連商品をナインアワーズ品川駅スリープラボ内に設置する取り組みも行っています。

■国内でのスリープツーリズム実例

◆レムプラス銀座
>>眠りへのこだわり<<
・TOTOの新機能シャワー「ウォームピラー」
・レムオリジナルベッドマットレス「シルキーレム」
・全室にマッサージチェア
・オリジナルアロマ
・テンポラリースリープ(仮眠)

◆HOTEL GREAT MORNING(ホテルグレートモーニング)
>>コンセプト<<
・老舗寝具メーカーと共同開発した羽毛布団とマットレス
・風の無いエアコン 輻射式冷暖房「F-CON」
・オーガニックコットンと竹布を使ったタオル
・栄養にこだわった朝食

◆風の谷の庵
>>快眠プラン<<
・三河木綿のカーゼケット
・ガーゼのパジャマ
・ピローミスト
・体験(華道、茶道、線香花火)

◆ホテルグランフェニックス奥志賀
>>【最上階ツイン限定】心身を癒すスリープケーション体験快眠プラン <<
・nishikawa「AiR」マットレス、「BRAIN SLEEP PILLOW」
・ZUICAオリジナルのリファイニングウェア
・睡眠専門医が作ったアロマ
・快眠コース料理

◆THE SCENE(ザ・シーン)
>>快眠体質プラン<<
・サンライズヨガ
・セルフアーシング ※裸足で砂浜を歩く
・快眠ヘッドスパ
・エムール社のマットレス
・リカバリーウェア

◆ホテル椿山荘東京
>>Sleep Wellステイ<<
・S’UIMINの睡眠脳波計測サービス「InSomnograf(インソムノグラフ)」
・ホテル館内「N2クリニック」医師によるアドバイス

◆EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート
>>眠りの旅(安眠ルーム)<<
・調湿、空気清浄機能の高い自然素材100%の珪藻土の空間
・選べる4種類の枕、体に負担の少ないマットレス
・発酵食品

◆Six Senses Kyoto(シックスセンス京都)
>>睡眠改善のためのスリープ プログラム<<
・6日間滞在の本格的なプログラムもあり
・ヨガ、ピラティス、呼吸法
・「TENTIAL」のリカバリーウェア

■最後に

今回は話題のスリープツーリズムの実例をご紹介しました。
今後も需要が高まっていくと予想されます。まずは寝具やアクティビティ等、すでに実施しているサービスのPR文言の見直しや、設備やアメニティの画像等の案内が不足していないか確認することから始めてみると良いのではないでしょうか。

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