【第353回】WEB集客最前線(過去最多訪日客数の理由を読み解く) 2025/06/19|コラム
【第353回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役本部長 小林義道によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。
今回のテーマは、WEB集客最前線(過去最多訪日客数の理由を読み解く)について。
訪日外国人旅行者数が過去最多の390万人!
2025年4月の訪日外国人旅行者数は、過去最多の390万人を突破した。
日本政府観光局(JNTO)によれば、桜のシーズンとイースター休暇が重なったことで訪日需要が高まり、中国・韓国・台湾・米国など主要国で大きな伸びが見られた。
これは、訪日客の明確な旅行動機が数値として表れた好例であり、観光業に携わる私たちにとって大きな示唆を与えている。
鍵は、「顧客が何を求めているか」を正しく捉えること
では、こうした“訪日動機”にどう向き合うべきか。その鍵は、「顧客が何を求めているか」を正しく捉えることにある。
彼らが日本を訪れるのは、単に桜が美しいからではない。「春にしか味わえない日本らしい体験をしたい」「特別な時間を家族や友人と過ごしたい」という感情や期待が背景にある。
つまり、選ばれるためには、顧客の求める“価値”に応える提案が必要不可欠だ。
季節によって大きく変わる観光ニーズ
観光ニーズは、季節によって大きく変わる。
春は花見や自然景観、夏は避暑地や祭り、秋は紅葉、冬は温泉や雪景色など、時期ごとに訴求すべきポイントは異なる。通年で同じ打ち手を続けるのではなく、「季節ごとに変わるニーズに合わせた施策」が求められる。
代表的なアプローチとして、たとえば春には、桜や絶景スポットをテーマにランディングページを作成し、InstagramやYouTubeなどでビジュアル訴求を行う。さらにSNSや多言語動画広告を活用して、「春の日本」の魅力を世界へ発信し、ニーズを喚起する。
ニーズを掴んでからOTA対策へ
そのうえでOTA(Agoda、Booking.com、Trip.comなど)では、桜ビュー確約や体験付きなど、具体的なメリットを打ち出すことで予約導線を強化できる。
OTAを活用するメリットは、グローバルな露出と信頼性の高さだ。外国人旅行者の多くがOTA経由で旅行を手配する今、彼らが検索する先に魅力的な選択肢があることが重要である。
大切なのは、「何を伝えるか」だけではなく、「誰に、いつ、どう伝えるか」である。顧客のニーズは日々変化している。その動きを読み取り、最適なタイミングで適切な施策を打つことこそが成否を分ける。
今回の記録的な訪日者数の背景には、「季節」と「動機」のマッチングがあった。私たちもまた、地域や施設の魅力を活かし、その季節にしかない価値を世界へ発信していく存在でありたい。
(株式会社プライムコンセプト 小林義道)
人気の記事
-
2025.07.31 セミナー情報
【8/20開催】プライムコンセプトWebセミナー2025 ~変化の時代を生き抜く宿へ~「らしさ」を見つけ「らしさ」を育てるホテル・旅館のブランディング戦略
無料セミナーのご案内です。 セミナーは事前お申し込み制、参加費無料です。 ▼▼ウェビナー参加申し込みはこちら▼▼ https://zoom.us/webinar/register/WN_BmTgBLIVR-K-7...
-
2025.06.02 業務効率化情報
【業務効率化情報】わきざしクラウド|キャンセルチャージ請求DXツール
キャンセル料請求を自動化する「わきざしクラウド」とは? 宿泊施設や飲食店では、予約のキャンセルや無断キャンセル(No Show)による損失が大きな課題となっています。...
-
2025.06.19 スタッフブログ
【ホテル・旅館】OTA管理画面の最新アップデート情報
こちらは、OTAにおけるマーケティングや煩雑で面倒なプラン入力を一括管理で代行する「WEB集客サポートサービス」のスタッフが、 宿泊施設様が気になっている情報や豆知識...
-
2025.06.26 スタッフブログ
【ホテル・旅館】夏直前!梅雨明けまでにできる集客術
先日気象庁は7月から9月までの3か月予報を発表し、今年も昨年同様猛暑となる予想を出しています。 まだ記憶に新しい2024年の夏、記録的な猛暑が観光・宿泊業界に複雑な影響...
-
2025.07.09 コラム
【第355回】WEB集客最前線(2025年、観光業が注目の展示会ガイド)
【第355回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役本部長 小林義道によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。 今回のテーマは、WEB集客最前線...