【第302回】インターネット徹底集客(デフレスパイラルからの脱却) 2023/03/15|コラム
【第302回】週刊観光経済新聞掲載の、弊社取締役副社長 内藤英賢によるWEBマーケティング インターネット徹底集客の記事のご紹介です。
今回のテーマは、デフレスパイラルからの脱却について。
サービス業だけが値上げの流れについていっていない
「2023年4月に再び値上げが検討されており、その数は5000品目に及び、値上げラッシュとなる見込みだ」このような報道があり、頭を悩ませている方も多いと思う。一方、帝国データバンクの調査によると「価格転嫁できていない」と回答した企業の中で、サービス関連35%は全体業種の17%を大きく上回ったという。
これが何を意味するかであるが、「世の中全てが値上げトレンドであるが、宿泊産業を含むサービス業だけがその流れについていっていない」という事であり、これは改善していかねばならないと強く感じる。
デフレマインドからの脱却が必要
経営者の方と接する中で感じるのは、30年にも長きに渡り染みついてしまった「デフレマインド」が大きいという点である。どちらかというとご年配の層に多く、若手経営者は躊躇することなく値上げに踏み切っている印象である。経営とは意思決定の行為なので、まずは、そのデフレマインドをチェンジすることから全てが始まると思われる。
本コラムでも取り上げてきた観光庁が後押ししている高付加価値化事業なども「施設の付加価値を上げて、価格を上げていってください。その為のサポートをしますよ」というメッセージであり、今後の観光施策はこの方針であることは明確だ。
コスト上昇分のみではなく、自社の利益部分にも価格転嫁を
様々なエリアの価格を定点観測していると、一泊二食付きで10,000円を下回るような旅館は激減しており、良い傾向であると思う。ただ、コスト上昇分のみ価格転嫁したのみでは実は不十分なのである。そこに、きちんと自社の利益となる部分の価格転嫁もしていかねばならない。なぜならば、今後において争奪戦となる人材の獲得において、然るべき待遇を示せない施設は人材が獲得できなくなってしまうからである。
つまり、人件費アップや待遇面の改善なども織り込み、それに耐えうるような収支構造にしていかないと、今後サービス業を営んでいくことが難しくなると思われる。
全体的に厳しい意見となったが、値上げをすべき局面で実行しないという歯がゆい思いをすることが数度あったので、デフレマインドとの戦いが根深いと感じ、本テーマに至った経緯がある。今こそデフレスパイラルからの脱却を試みる時であると思う。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)
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