東日本大震災発生後の観光地の現状 第8弾 帰還困難区域と東松島(2015/11/02)

東松島に三度訪れる機会を得ました。東北の被災地までは、常磐道が繋がったのでアクセスが便利になりました。帰還困難区域にも高速道路が開通したのです。まずは、常磐道を北上して茨城から福島県に入ります。

 

小名浜のいわきららミュウ

 

日曜日で家族連れも多く、活気が戻っている印象を受けました。塩屋崎灯台のある薄磯海岸は、復興中で工事現場状態。痛々しい家屋の土台だけの景観がなくなろうとしています。
ここでお昼を済ませ、さらに常磐道を北上します。常磐富岡~浪江の区域が帰還困難区域、いわゆる福島原発に最も近い区域。当然、人影がないです。

 

目立つのは汚染された廃棄物の数々。
いたるところに点在しています。

 

常磐道の浪江付近では放射線量が掲示されています。
この日は、最大で4マイクロシーベルト毎時を超えていました。
実際に数字を目にすると事態の深刻さがわかります。

 

東松島に近い石巻のビジネスホテルで宿泊。
石巻はホテルラッシュの様子で、ここもオープンしたばかりです。
温泉大浴場があったりして、快適に過ごせました。

 

翌朝は東松島へ。
現地案内人さんと待ち合わせして、被災地を当時の状況を交えながらの視察です。
震災から4年が過ぎています。
現在も、仮設住宅生活を送っている方がいることを再認識させられます。

 

旧野蒜駅。
現在は高台に新設されています。

 

美しい白浜の海岸であった場所も、7mを越す堤防が築かれようとしています。

 

写真に見える岩の上を10m級の津波が襲いかかったそうです。
想像できますでしょうか?
とにかく高台に逃げること。これが鉄則。

 

奥松島地域に遊覧船が出ています。

 

松島観光に穴場発見です。

 

日本三景松島は知名度が高く、平日にも関わらず中心街は大変な混雑。
昼食や買物を楽しむ団体客で賑わっていました。

 

東松島のように、知名度が低い場所はまだまだ復興が遅れています。人が来ない場所は廃れていきます。
被災地という枠にとらわれず、多くの方が足を運べる為に、確かな情報と魅力を発信し続けていきたいと感じました。