東日本大震災発生後の観光地の現状 第7弾 福島の現実(2013/10/27)

今回は福島風評被害の核心に触れようと思い立ち、地元の異業種交流会メンバーと居住制限区域を訪れました。常磐道は茨城から福島まで伸びていますが、震災から2年以上たった現在も通行止め区間があります。いわきの先、広野ICより先へは進めません。我々はここで降りて国道6号線を北上しました。車の中ではガイガーカウンターという放射能測定器も徐々に反応をし始めます。富岡町から先は通行止めですので町の中を少し歩いて調査することにしました。

針のゆれが顕著になります

 

寂しい雰囲気の小学校

 

道も悪く、全く人気の無い街

 

大量に積まれた廃棄物

 

数値は3マイクロシーベルト/1時間

 

確かに放射能の数値は出る。ただこの値も数時間ここに滞在するだけでは一般人の年間ひばく限度にはとうてい及びません。同じ単位で比較する必要があります。年間ひばく限度は1000(1ミリシーベルト)。ここに2週間住んだら年間ひばく限度に達するのが分かります。そこで福島では数値を20倍に引き上げたようです。世界に目を向けるとブラジルのカラバリでの自然放射線の年間ひばく量が10倍。世界平均では2.4倍はあるようです。身近な話題としてはレントゲンや飛行機のひばく量。レントゲンでは1回で100、東京ニューヨークを往復すると200にもなります。

被災地周辺へ出かけるよりも身近な場所で多くの放射線を浴びていることはあまり知られていません。
この場所に1泊2日で滞在したとしても東京ニューヨーク間のフライトよりひばく量は少ないのです。
これも福島第一原発20km周辺の話で、離れるに従って数値は驚くほど少なくなり、居住制限区域の境界線の意味がある程度理解できます。
いわき小名浜などは50km程度離れています。福島の海沿い=放射能汚染地域ではありません。

 

浜風商店街

その後我々はメディア等で取り上げられて有名な久ノ浜の復興商店街へ行った。小学校の敷地内に仮設で営業を続けている商店街だ。店主に話を聞くと現在も仮設住宅住まいで仮設から仮設への毎日で大変だという。久ノ浜は開けた地形にも関わらず被害が少なかったのは海岸の地形によるものだと分かった。松島と同じイメージですね。隣の小学校の校庭で元気に遊んでいた子供たちが楽しそうにしていたのが印象的でした。

 

道の駅よつくら港

その後新装オープンした道の駅へ。ここよつくら港の道の駅は大繁盛していました。ヨサコイ祭りも開催しており活気にあふれていました。2階にあるフードコートは満席状態でした。駐車スペースがとにかく広く、ドライバーにとってはありがたい場所なのでしょう。道の駅といえば新鮮な地元野菜が手に入る場所。主婦にとってはテンションがあがる場所ですね。

 

小名浜港 割烹一平

魚介類が美味しいことで知られるいわきの小名浜港。現在当然のごとく地元で採れる魚介類はありませんが、新鮮なお魚は食べることはできます。やはり旅の締めくくりは食に行き着き、小名浜を目指しました。ネタの大きさ、豪快さはここのウリですね。地酒もお魚によく合います。お米や旬のフルーツもいいですね。

東京都では来年3月まで補助金の予算を発表しています。一人当たり宿泊3,000円、日帰り1,500円です。新年会や春の団体イベントで行き先にお悩みのようでしたら是非福島をお勧めいたします。現地へ訪れること、それが自分達に出来ることだと信じます。